どうしたら

常連のお客様が文庫新刊を立ち読みしていらっしゃいました。



「こんにちはー。いらっしゃいませ。こちら今日の新刊なんですよー。ごゆっくりー」
「こんにちは。なんか新聞に載っててね、面白そうだからと思って」
「あ、そーなんですか。書評ですか?」
「いやいや、新刊発売っていう広告」


何持ってらっしゃるのか、と表紙をこっそり探ってみると



王朝恋闇秘譚 (角川文庫)

王朝恋闇秘譚 (角川文庫)


おきゃくさん!!ほも!!それほも!!ほもだから!!しかもごっつディープなほも!!




個人的には山藍女史の「これでもか」と言わんばかりに畳み掛ける性描写に対する情熱はかなり好きなのですが(ホントに頭が下がる。よく思いつくと思う。感心するしかない。だって性描写を上手くエロく耽美に書くのって、かなりのテクニックと冷静さを要するよ。下手すると下品なだけになる)、さすがに70過ぎのじいさんにはかなり刺激が強かろうと。



しかし「お客様、それは男性同士の濃厚な〜」とか説明するのも気が引けます。それにご自分で選ばれている方に、あまり口出しもしたくない。しかし買って帰って卒倒されても困る。少し悩んだのですが、



「お客様、そちらの本は結構女性向ですよー」



と、さりげなく声をかけるに留めてみました。子どもならともかく、大人だし。結局この本はお買い上げにはならなかったのですが、声をかけなかったら買われていったのだろうか、やっぱ欲しかったんだろうか、と後になって反省。
子どもが18禁の同人アンソロジー等を買おうとしているときは止めるんですが(条例で決まっているのと、大人として、というのと、私自身が中学時代に間違えて☆矢アンソロ買って歪んだ道に進んでしまったので、同じ轍を踏んで欲しくないため)、こういう『明らかにわかっていないお年寄り』にはどう対応して良いやら。



やっぱり余計な事しないのが一番なんですかね。