ノベライズの思い出。

好きな漫画のファンブックって、つい買っちゃうんですよねえ。今回は作者インタビューが載ってたし、書きおろしの「作者が登場人物にインタビュー」が面白かったから良かった。森田の「俺の〜」と「世界の〜」には飲んでたお茶噴いたよ。



今日はちょっと凄いような夕焼けでした。気味の悪いくらいの赤。どこかでこういう色の夕焼け見たなーと、考えてたら、脳裏に浮かんだのが何故かいろんな意味で過剰だった頃の夏木マリでした。そうだ、角川映画の「里見八犬伝*1か。というか、鎌田敏夫の原作に書かれていた『静姫とコトを終えた親兵衛が洞窟の入り口に全裸で立って月と対峙している、その月の色』みたいな感じ?*2
ええっと、もっとわかりやすくいうと、『キル・ビル VOL.1』の空の色(どうよ、この例えの飛びっぷり)。たぶん今日あの空を飛んでいた飛行機には「日本刀立て」がついていたと思う。





気持ちの悪い話が嫌な人はここから下は読まないで下さい。





「映画の原作本」で思い出したのですが、最近は元々存在している「原作」は読んでも、映画を基にした「ノベライズ」を読むことが少なくなりました。よっぽど好きな映画じゃないと買わない。一番最近買ったのは「ギャングスター・ナンバー1」(アーティストハウスパブリッシャーズ)です。表紙のポール・ベタニーがかっこよくてねえ。ポスターと同じデザイン。本棚に飾ってありますよ。その前は「リトル・ダンサー」(愛育社)だったと思う。いずれにしろもう何年か経ってる。


中学生の頃は結構沢山読んでました。ちょうどレンタルビデオ店が田舎にも出来始めた頃で、ビデオで見た映画を脳内で補完したかったんだと思います。すごい勢いで借りては観て、そして読んでた。古いのも新しいのも。今より娯楽が少なかったから全身でのめりこんでいたんでしょう。「ノベライズ」も「原作」もあいまいだった気がします。この頃買った本はまだ所有しているのですが、S・E・ヒントンの一連の映画原作、「アウトサイダー」「テックス」は集英社コバルト文庫から出ていたってご存知でしたか?表紙はどっちもマット・ディロンでした(でも「アウトサイダー」って主役はC・トーマス・ハウエルでしたよねえ。一番おいしかったのはラルフ・マッチオ)。


さて、そんな純粋な中学生の私にしばらく読書離れを起こさせる事がありました。
忘れもしない、「ゴーストバスターズ」のノベライズです。最初のヤツね(今調べたら講談社X文庫だった。あまりに意外で驚いた)。
いつものように読みふけっていたのですが、あるページにほんの小さなシミが現れました。私は「本は読めれば良い」と思うほうなので、ページの折れや汚れはあまり気にしないのですが(外見の汚れは気にする。折れててもいいけど)、どうも気にかかる。発信源はどこだ、とページを繰ったら



血    痕    だ!



しかもまだ比較的新しい。普通乾いたら真っ黒くなりそうなものなのですが、ほとんど黒くなりかけの微妙に茶色っぽい赤いシミが急激に大きくなっていくわけですよ。ページを追うごとに。


おそらく誰か、立ち読みしている最中に鼻血かなんかが出て本に落下。「マズい」と思ってそのまま本を閉じ書棚に返して逃げ、その直ぐ後に私が買ったんでしょう。昔の文庫は紙質があまり良くなかったから浸透が早かったのかもしれません。それほどのページ数じゃなかったけど。発信源のページとその裏はべったりついてたけど、その前後のページから極端に小さくなってた。うわ、まだ鮮明に覚えてるよ。



あまりに怖くて母親に泣きつき、速攻で捨ててもらったのですが、それからしばらく、新しい本を買うのが怖くなってしまいました。そして、買うときは必ず中を確認してから買うようになりました。そのクセはいまだに抜けておらず、私は今でも買うときには必ず血痕の有無を確認してしまいます。




血関係の話が嫌いな方は、今日は読まないほうがいいかもしれませんね。もう遅いけどね。
 

*1:今見るとすごい豪華キャストだったのですね。http://www.jmdb.ne.jp/1983/dg004130.htm 京本政樹も美しかった。

*2:絶対伝わってない。