文庫目録を見る5 番外編1

今回はちょっと目先を変えます。ライトノベルの目録。おお!ようやくここでコバルトの目録が登場だ!
残念な事にライトノベル系の単独目録を持っているのはコバルト文庫2003年版だけなので、面白い比較等は出来ないのですが、このコバルト目録、他の目録と大きく違っていることが一つあります。


「フルカラー」なんです。
表紙が載ってるんですね。


主に少女向けのライトノベルというのは絵も重要なファクターになるわけで、「イラストを描いているのがこの人だから買う」という方も大勢いらっしゃるのです。著名な漫画家がイラストを描いている事も珍しくはありません。なので、この目録の作りはとても正しい。

ちょっと見てみましょう。
赤川次郎の吸血鬼シリーズはホントに昔からありますよね。イラストも変わっていないんじゃないでしょうか。長尾治。こういうの、今の子達も読むのかしら。これ発行年月日も載ってると面白いのになあ。山浦弘靖の星子&宙太シリーズも健在。いずれも目録上では、ですが。



コバルトは長寿レーベルだけあって、子供の頃読んだ本が絶版にならず、今もなお新しい読者に向けて提供され続けているというのが目録からわかります。とても素敵だ。最近はボーイズラブ小説に侵食されていますが、質の高い少女小説を提供し、且つ作家も輩出しているんですね。目録上からは既に消えてますが、山本文緒岩井志麻子(当時は竹内志摩子名義でしたが)もここから出てます。もっと前だと藤本ひとみ氷室冴子氷室冴子の作品は、イラスト変更はされていますが、まだ目録に残っていますね。さすがに「アグネス白書」や「少女小説家は死なない!」等かなり消えてますが。「なんて素敵にジャパネスク」(イラスト後藤星)は今の中学生にも読んで欲しいなあ。




さて、何故私が番外編を設けてライトノベルを検証しているかというと、何年も前からいつかどこかで叫びたいと思っていた事があるからです。



な ん で だ よ   あ さ ぎ り 夕〜〜〜!!!



ぜえはあ。
何故私が声を限りに絶叫しているか、ご説明申し上げましょう。ご存知の方もおられるでしょう、あさぎり夕は80年代「なかよし」で連載していた人気漫画家です。「あこがれ冒険者」や「あいつがHERO」で少女たちの心をキュンとさせたあのあさぎり夕が、


なんでコバルトで。しかも小説を書いてるんじゃ。


初めて見たときには冗談抜きで声がでてしまいましたよ。なにが驚いたってこれボーイズラブだし。


「こっちむいてラブ!」で流した私の涙を返してください。・・・草さん・・・


いま点数確認したら、2003年の時点で23点も出ています。当然ですが、イラストもご本人です。すごいハイペースですね。目録からは少々外れますが、小学館のパレット文庫でも書いてらっしゃいます。


目録の楽しみは、過去に愛した人と思わぬ対面をする、桂小金治の番組の要素も入っているといえましょう。嘘です。



今回は昭和テイストでお送りしてみました。明日も番外編です。