悪気ナシ

最近出た文庫改訂版(というか、初稿版)の『クレヨン王国の十二か月』(福永令三著/講談社文庫)を読んでいて、子どものころ、何でこんなにわがままなシルバー王妃の事が憎めなかったのか、そしてむしろ好きだったのか、今になって漸くわかった。


この人『悪気』が全く無いのだ。




その昔『うる星やつら』でランちゃんがラムちゃんを表して「ラムの最大の欠点は悪気が無い事だ」というような意味の事を言ってたように記憶しているのですが、『悪気が無い』というのはもしかして、良くも悪くも最強なのかもしれない。


良い方に転べば、悪気の無い人って可愛いよな。悪いほうに転ぶと果てしなく残酷になるけれど。




しかしゴールデン王様もなかなかのイジワル男だ。
ちょっと待て。よく考えたらこれ壮大な痴話喧嘩じゃないか。



大人になるとどうでもいいことがよく見えてくるなあ。