光文社版 『飛ぶ教室』

なんてタイムリーな記事が。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060906-00000391-reu-ent


『星の王子様』に『象を飲み込んだへびの絵』って出てくるんですが、ありえるんですね。うわあ、びっくり。





さて、期待の『飛ぶ教室』。

ざっと読んでみたところ、『地の文(=神の視線)』が非常に冷静。すごく大人目線で訳されています。『です・ます』口調では無い、ということではなく。高い視点から物語を見つめているのかな。今まで読んでいたのが、たとえばヨナタンあたりの目線だとすると、これは正義先生くらいの目線。文体一つでこういう読み方もできるのだなあ、と新鮮に思えます。言っておきますが『文体』がそうなのであって、話が変わっているわけではないので悪しからず。
児童書として出ている他社のものだと、どれも前書きがふざけていて大変可愛らしいのですが、これは普通の大人小説の前書きですね。すこし寂しい。

あと気づいたのは『ふりがな』でしょうか。というか、ルビかな。
練炭』という漢字に『ブリケット』、『お菓子』に『レープクーヘン』とか。なるべく原書に近づけようとしているんでしょうね。なんとなく『巴丹杏』と書いて『ケルシー』と読ませる『銀河英雄伝説を思い出させます。ああ、これもドイツか(帝国側)。あ!『細切れ肉』と書いて『フリカッセ』と読ませている!ラインハルトー!!(個人的に大爆笑)(すみません皆さま置いてけぼりで)(オタクなんです)



純粋に疑問なんですが、お芝居の稽古のシーンで何の説明も無しにいきなり『ゲネプロ』という言葉が出てくるんですが、これ芝居に興味無い方、意味わかりますかね?(本番前の最後の舞台稽古のことです)
完全に大人対象だから余計な説明一切省いても大丈夫、ということなのだろうか。まあ、それはそれで一向に構わないんですが(むしろそういうシリーズだし)。



さて、kさんの最大の関心事。禁煙さんがピアノを弾いている店の名前ですが、他社だとこうなってます。


国土社/植田敏郎訳    =『最後の骨亭』
偕成社/高橋健二訳    =『されこうべ
偕成社/若松宣子・新訳  =『骨にしみる屋』
講談社/山口四郎訳    =『最後の骨まで屋』




光文社古典新訳文庫/丘沢静也訳  =『骨までしゃぶって』





・・・『骨までしゃぶって』・・・!!






エ ロ い よ!!もうほんとすみません。歪んでて。





さあ、これからじっくり読み込んで、色々比較して個人的に楽しみたいと思います。