踏ん切りが
久しぶりに職場に行ったら、補充発注して休配日前に入荷した商品がまるまる残っていました。当然です。休んでたんだから。
これを棚に入れなければならない。結構な量です。
大概、回転していない本を容赦なく返品へ回すことになります。こういった場合、感情を持つのは禁物です。機械的にやらないとキリがない。
しかし時々我に返ってしまいます。「ああ、この本ぜんっぜん売れてないけど置いておきたいんだよなあ」「回転してないけど、こっちの本の伏線になっている本だしなあ」 返品できません。
今日も引っかかってしまいました。
高村薫と言えば、『照柿』も全面改稿(つうかもう、全然別の話だろう)し、講談社文庫版として出たばかりですが、しかしこの『李歐』がね、もう全然回転してないんだ。
しかしわたしはこの突然歌い踊りだすトンチキ李歐が大好きでしてね。どうしても返品できません。
過去に何度も返品の危機に晒されて、その度に網をかいくぐり生き延びてきたニクいあんちきしょうですが、今回はさすがに返品しようと、ついうっかりパラパラと中を確認してしまいました。これが失敗だった。
やっぱ返すのイヤだ!!
目に入ったのが『求愛ダンス』*1のところだったのもいけません。
そのまま
そっと
棚に戻しました。
お願い。誰か買って。そうすれば私も後ろめたい思いをせずに済むのに。
*1:そんな描写は無い