一刀両断

新潮社夏の100冊の所で作業をしていたら、お客様の会話が聞こえてきました。部活帰りでしょうか、女子高生二人組。
「この本読んだ」「これはこうだよねー」と、なかなか読んでいる様子です。凄いな、私よりも読んでるんじゃないかな、と感心しながら聞き耳を立てていると。



「ああ、これさあ、ウェルテル、悩み過ぎだよね!



あはははは!まったくだ!
心の中で爆笑。


貴方たちヘッセの『車輪の下』は読んだかしら。ハンスも結構悩んでるよ!漱石の『こころ』の「先生」も悩みっぱなしだよ!



しかし文学と言うものは大体悩みから生まれるんだよ。そうじゃなきゃ話転がっていかないじゃないか。悩んでいない登場人物なんていない。だからこそ共感するのだ。