発掘作業


気がついておられるかと思いますが、私の部屋はカオスです。そこここに蟻塚のように本の山が築き上げられていて、ちょっとバランスを崩すと全然別の方角から本が崩れる音がします。どのように連鎖しているのか、もう自分でも把握できません。
連鎖の把握は出来ませんが、どこに何があるかはわかります。半分くらいは書庫*1に置いてあるのですが、そこも含めて、ほぼ全ての本を置き場所を記憶しています。仕事で培った能力かもしれませんが、一度触った本は忘れないのです。
ただ、置き場所を記憶しているからと言って、取り出せるかというと、それとこれとは別問題です。この本を取るためにはあっちの山から移動させなきゃならない。普通の日じゃぜってえ無理。見えてるけど無理。休みの日なら出来ない事もないけど。


ところが、時々地殻変動が起きることがあります。突然崩壊が起こり、あわてて積み重ねたり、きょうだいや親が勝手に借りていき、勝手に返していったりすると、もう私の記憶している場所からは移動しています。脳内データベースからの検索は出来ません。絶対部屋の中にあるはずなのに、見当たらない本も数多くあります。見当をつけて手作業で捜索するしかありません。

こういった場合、部屋の掃除をするのと同じで、久しぶりに見たり、現在探している本とは別の、以前探して諦めた本がひょっこり出てきたりするわけです。そうなるとどうなるか。
読んじゃいますわなあ。
こういう時の読書って何故か異様に集中力が発揮されてしまう。気がつくと1時間くらい平気で経っています。一向に目的を果たす事ができない。そのうちに自分が何を探していたか忘れてしまう事すらあります。困ったもんです。でもそれもまた楽しい。休日だったらたぶんずっと掘り出しては読み耽っていることでしょう。




しかし今日はそんな事は言ってられんのだ。ただでさえ帰宅してからの作業で時間が無いってのに。




ええい、サイバラの「毎日かあさん」(毎日新聞社)の1巻はいったいどこにあるんじゃ。何で2巻の隣にないんじゃ。何でここに「ヨコハマ物語」(大和和紀著/講談社漫画文庫)があるんじゃ。読んじゃうじゃないか!






業務連絡。Tさん。「クリスマスのフロスト」(R・D・ウィングフィールド著・芹沢恵訳 創元推理文庫)ウチにあったよ。「返した」ってウソだったみたい。言ってないから見てないだろうけど、ここで謝っとこう。ごめん。

*1:三階にある。どこをどう考えても構造的に間違っている。絶対に抜け落ちる。ここは東海地震に怯える静岡県