知らないし。

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ブロス、地方版が出てくれて嬉しい。これで漸く「TV雑誌」として利用する事ができるよ。今まではコラム誌だったのだ。私にとっては。


自分の常識が他人の常識だと思ったら大間違いです。自分が知っている事を他人が知ってるとは限らない。しかし「知らない」というのは時々人をうろたえさせます。

大学生の女の子に仕事をお願いしました。簡単な仕事です。
「悪いんだけど、この伝票の束、このパンチで穴あけて日付順に紐で閉じといてくれる?」
「はあ・・・どうやって・・・」
「だから穴あけて」
パンチ。押すだけで穴が開く便利な道具です。
「これ、どうするんですか」
うそ。
まさか、使い方を知らないとは思わなかったのです。
「えーと、伝票を少しずつこの間に入れて、ここ押せば、開くでしょ。これに紐通して」
「はい」
ちょっと不安だったのでちらちらと見ていたら。真ん中を合わせてない。当然バラバラです。
「真ん中合わせてくれると嬉しいんだけど」
「どうやって?」
「ゆるく折ってちょっとスジつけて、この真ん中の△に合わせればそろうでしょ」
「ああ!」

気づけよ。

今自宅にないんでしょうか。パンチ。名称違うかもしれないけど。でも「昭和の道具」では無いと思うんだけどなあ。まあ知らないものはしょうがないので、逐一教える以外にありません。


そういえば、何年か前。やはり大学生の、そのときは男の子に仕事を頼んだ事があります。30枚ほどの用紙を6等分してほしい、とお願いしたのです。難しい事はありません。線がちゃんと引いてあるのでその通りに切ればいいのです。じゃあ、お願いね。と席をはずして2・3分後に戻ったら30枚一気にはさみで切ろうとしていたのです。もの凄く驚いた。
私の常識だと普通、大量の紙を線通りに切るには少量ずつまとめて、ずれないように用心しながら切るものだと思っていたのですが、彼には違うようです。
あわてて止めさせて、どうなっているかを一緒に確認しました。当然ほとんどの紙が使い物になりません。厚すぎて切れないものを無理やり推し進めたのですから。上部だけでも助かっていないかと思ったのですが、1枚目からダメ。彼は「紙を沢山まとめて切ると、ずれていってしまう」という事を知らなかったのですね。そりゃしょうがない。かなり腹が立ちましたが、新たにコピーしなおして、今度はカッターで切るようにお願いしました。さすがに失敗しないだろうと思ったのですが甘かった。テーブルにじかに紙をおいて、フリーハンドで切ってたのですね。机は傷だらけ、線はグダグダ。
そばについていなかった私も悪いのですが、さすがにブチ切れて「下に何か敷くとか考えなかったの?」と聞いてみたら「はあ、考えなかったっす。深いっすね。」怒りを通り越して笑ってしまった出来事でした。


知らなくても別に困らないものは、無理に知る必要は無いとは思うのですよ。知らなくてはいけないものを知ろうとしないのは怠慢です。はさみの使い方やパンチでの穴の開け方は知らなくてもいい範囲のものなのかもしれない。でも。


知らないというのは、時に暴力だ。




テレプシコーラ」(山岸涼子著/メディアファクトリー)漸く読みました。空美ちゃん一瞬出てきた!姉妹の会話の中だけど。作者に忘れられてなくて良かった!!